本のことなど 『復讐の準備が整いました』
『復讐の準備が整いました』
桜井美奈・著 朝日新聞出版
残り50ページからの畳み掛けがすごかった。
高校のマンガ部で出会った葵と由利。
寂しさを埋めるためにコンカフェに通うリリ。
ビルから転落して死んだ女子高生。
漫画家の野川ひなた。
そのファンのきらり。
一見、交差することのない登場人物達は巧妙に絡まり、過去の事件へと繋がってゆく。
過去と現在を行ったり来たり。
登場人物それぞれの視点の物語。
まるでパズルのピースを一つずつ渡されているような展開だ。
リリはあの子では。
漫画家の野川はあの子か。
リリを呼び出した男はアイツでは。
あれこれ考えながら読み進めたが、本当にラスト50ページで全てひっくり返された。
小説だからこその建て付けだったように思う。
人間の善悪。
男と女。
大人と子ども。
誰でも持っておる相対する存在と感情というのがテーマか。
読み終えた後もずっと考えている。
#復讐の準備が整いました #NetGalleyJP
関連記事