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2024年04月10日

本のことなど 『ボクは漫画家もどき イケてない男の人生大逆転劇』

『ボクは漫画家もどき イケてない男の人生大逆転劇』
三田紀房・著 講談社

人生ってわからないなと思うと同時に、懸命に取り組んだ人の前に道は開けるんだと再確認した。
落ちこぼれを東大合格させるという漫画『ドラゴン桜』の作者、三田紀房氏の漫画家としての半生を記した一冊。
著者は漫画が好きで漫画家になったのではなく、実家の借金をどうにかしたいという思いから描き始めたという。
なんとも驚きのきっかけだが、そこにプロとアマの大きな境目を見たように思う。
「この世界で稼いで、食っていきたいか?」
著者は漫画家になったきっかけは運が味方してくれたかもしれないが、
運にあぐらをかく事なく真剣に取り組んでいる。
実家の借金という後に引けない事情があったのかもしれないが、
その状況が逆に道を開いたのではなかろうか。
今はコスパ、タイパと何をするにも効率を持ち出すが
「新しいものを生み出す」世界にそれは通用しない。
誰もやったことのないことに挑んでいるのだから。
漫画家でなくとも、「この道で生きていく」と決めたことに対して
自分の才能に驕ることなく、素直に行動してみるのは重要かもしれない。
生き方のヒントをもらったと思う。
#ボクは漫画家もどき #NetGalleyJP

本のことなど 『ボクは漫画家もどき イケてない男の人生大逆転劇』


ここからはブログだけの話。

漫画が好きな人はたくさんいて、漫画家になりたい人もたくさんいると思うが、
それを仕事に・・・それも食っていける仕事にできる人は限られている。
いわゆる「プロ」
それは私の仕事・・・ナレーターにも同じことが言える。
プロっぽい人の多いことよ。(上から目線で申し訳ない)
今はWEB漫画も盛んで、発表機会は雑誌だけの時より断然増え、
漫画家になる糸口は増えたが、プロとして続けられるか?というハードルは変わっていないように思う。
クライアントの様々な要求(と言っても限度はあるが)に応えられてこそのプロなのだが、意外とそこを理解していない人が多い。
(私もナレーションと朗読、文筆、ラジオだけをやっていたいが、そうもいかない)
三田氏も駆け出しの頃、いろんなジャンルの仕事を受けている。
それらをきちんとこなして初めて信頼は得られるのだ。
好きなことだけ描いもいいよと許され、
好きな仕事を選べるのは、一定の成果を出し続けた人にのみ許されることで
まずは信頼に足る人間かを示すのが先というのを、私も仕事を続ける中で実感している。
出版社は作家がいないと成り立たないが、その作品が売れるように時間も金もかけるのだから。
三田氏は「自分は漫画が好きで好きで・・・という方とは違う。だから漫画家もどき」と謙遜しているが
どんなに才能があろうと好きでもないことを続けるのは難しい。
ましてやどうしたら読者に受け入れてもらえるのか、徹底研究などできるはずがない。
あのアンケートのエピソードはとにかくすごい。
自分などはまだまだ努力が足りないなと猛省した。


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Posted by ぱな87 at 12:51│Comments(0)本のことなど
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